#5 ローマ水道橋の聖母像

セゴビアといえば水道橋。訪ねたことのある方にもない方にも、一番知名度のあるモニュメントではないかと思います。

ローマ水道橋と旧市街は、1985年に世界遺産に登録されています。

ローマ人の偉業

この水道橋、かつては1世紀末に建設されたと考えられていましたが、新しい調査では西暦112年以降の建造であろうという結果になっています。トラヤヌス帝の治世末期もしくはハドリアヌス帝の時代です。

以降何度も補修・修復されてはきたものの、約2000年の時を経て今なお、ほぼ完全なかたちで当時の姿をとどめており、その足元に立つとローマ人の偉業に圧倒されます。

セゴビア市内のことを書き始めるにはやはりローマ水道橋から始めよう、と今日アソゲホ広場へ行ってみたのですが、そういえば!今ちょうど、柱の壁龕に設置されている聖母像を取り外して別の場所で補修するために、足場が組まれていました。

今朝のローマ水道橋と、壁龕の聖母像を下ろすために組まれた足場

壁龕で5世紀過ごした聖母像

「取り外して」と書きましたが、地元の新聞記事によると、この聖母像は重さ約1トン、高さ160cmの石灰岩でできており、約20mの高さの壁龕からこの像を下ろすには、クレーンに加えて細かな作業を正確に行うための図面が必要だそうです。スペイン語の記事ですが、聖母像の顔が大きく写っていますのでよろしければご覧ください。

またこの像は、1520年からこの壁龕に設置されており、約5世紀の間風雨にさらされていたとのことで、確かにだいぶ摩耗してしまっているようです。

垣間見えたお顔

というわけで、数日後にはおそらく壁龕は空っぽになってしまうと思われたので、少し離れた地点からなんとかそのお顔を、と、撮れたのがこの写真です。

足場に張られたネットの向こうに見えた聖母マリア像

せっかく訪れてくださった観光客の方には、この足場の組まれた光景はちょっと残念ではありますが、きちんと補修されてまた元の場所に戻ってきてほしいです。

水道橋については、この聖母像以外にも興味深い切り口がたくさんありますので、これからも折に触れて書いていきたいと思います。