COVID-19感染拡大によるスペインの警戒事態宣言は、今日現在2020年4月26日まで(日本風に?言うと25日24時まで)、計6週間に延長されています。
現在、移動制限4週目の中盤にさしかかっています。やっと半分越えたところです。
お昼のニュースに一喜一憂
COVID-19の感染が拡がり始めてから、テレビのニュースではスペイン国内の感染者数、回復者数、死亡者数を毎日報道するようになりました。
スペインの食事時間の投稿にも書いたように、スペインの昼食時間は午後2時、もしくは3時くらいからの場合がほとんどで、スペイン国営放送の全国版「お昼のニュース」に相当する番組は午後3時から始まります。
昨日4月7日のお昼のニュース。ここ何日か減少を続けていた感染者数と死亡者数が、両方ともまた増加してしまいました。
急勾配で右に上がり続けていた感染者数の曲線が、少しずつ平坦になってきて、「あぁ、少しずつ状況はよくなっている、全国民あげて頑張っている移動制限の効果が見えてきたのかな」と思っていた矢先。
お昼を食べながらも、悲しいきもちにならずにはいられませんでした。
でも、お昼ご飯をリビングでいつもどおり家族と食べている自分は、入院している方たち、特にICUで治療を受けている方たちや、最前線で昼夜問わずそういう患者さんを守っている方たち、あるいは、入院はしていなくても自宅で家族と離れて食事を摂っている方たちを思えば、言いようもないほどしあわせで特別なんですよね。
まだあと2週間半(もちろん再々延長もありえますが)、何かしらの成果が出ると信じて、最大限気をつけながら、祈りながら、過ごそうと思います。
窓の外に移動するものが
夕方、ふと、聞き慣れた音がまぼろしのように聞こえてきました。
カランカラン、カランカラン。
まさか、と思ってキッチンの窓の外を見ると、羊の群れが!

移動制限になってからというもの、一度も見かけていなかった羊たち。
そして、視界で「動く」彼らを見つけた感激。大げさかもしれませんが、時間も何もかもが止まったような日々の中に、風穴が開いたようなきもち。
思わず庭に走り出て、羊飼いのおじさんに大声で、手を振って挨拶しました。
止まっていない、動いている。動いている。
羊を放牧すること=「真に必要な分野」
わが村に羊の群れがやってくることについては、こちらの投稿に書きましたので、ご興味ある方はご一読ください。
ちなみに、3月29日にスペイン政府が採択した政令法で、「真に必要な分野に従事する者等以外は3月30日から4月9日 までの間、『勤務時間の回復可能な有給休暇』の取得が義務づけられる」、つまり「真に必要な分野」以外は仕事をしてはいけない、と決められています。(「スペイン政府による警戒事態宣言に伴う諸規制」 をご参照ください。)
羊を放牧することは、真に必要な分野のひとつ(食料,飲料,動物の餌,医療・衛生関連製品,医薬品その他保健関連製品等の必需品の生産・供給等)とみなされているんですね。
さて、羊たちが行ってしまっても、羊飼いの犬が一匹、しばし座ってじっとこちらを見ていました。
姿を見せてくれてありがとう、お仕事お疲れ様。
まだまだ長いたたかいだけれど、希望を持とう。

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