#36 ねこのはなし その5 −陰と陽、または相似形−

ブログテーマからちょっと脱線していますが、我が家にいるねこのはなしを書いています。

(「その1」からお読みになりたい方はこちらから)

行動半径が変わった

今回姿を消したマロンは、その1でも触れたように野性が比較的強く、あまり家にはいなかった。

一方、その母親のびっくりは家にいることが多く、庭やその周辺にはいても「遠出」をしているのをほとんど見かけなかった。

マロンとノッティがニンゲンの散歩についてきて、ポレンドス川沿いをあっちこっち探検しているような時でも、我が家の見張り番とばかりに家のすぐ裏から動かず、ずっとこちらを見ているのが常だった。

ところが、マロンが帰ってこなくなって10日くらい経った頃、びっくりが日中ほとんど家にいないことに気づいた。

ハンティングが大好きなびっくりは、今年はとりわけ野に野ネズミが多いので獲物に事欠かない、のかもしれない。

しかし、キッチンの窓から、広い原っぱの真ん中にぽつんと小さく彼女の姿が見えた時は驚いた。彼女がひとりで、その場所まで出かけているのをこれまで見たことがなかったから。

マロンの精神が乗り移った? なぜ行動パターンが変わってきたのだろう?

テリトリーが入れ替わった?

そうか、マロンのテリトリーに、びっくりが入った、ということなのかも。

以前マロンがちょこんと乗っかっていた、運動場のコンクリの柱の上とか、ノッティを引き連れて闊歩していた草ぼうぼうの場所に、「はめ込まれたように」びっくりがいる。

びっくりとマロンは血筋上は母娘だけれど、年子の姉妹のような感じでとても仲が良かった。そして、よく陰陽のマークみたいになって眠っていた。

仲良くシエスタ(下がマロン)、2020年10月

性格も真逆だった。まるでマイペースでストレートなマロンに比べ、びっくりはニンゲンの動きを常に気にして慎重で、かと思うとかまってほしくてわざわざこちらを煙に巻いたり、気を引こうといたずらをしたりする。

しかし、今やびっくりが、自由奔放なマロンのいた場所に入っているように見える。性格の根本は変わらないかな?

いつもこんな風だった(上がマロン)、2020年12月

生きる場所を選ぶのは

さて、私としてはこれまで「びっくりは家が好きだから大丈夫」と勝手に安心していたのが、見事に打ち砕かれ始めた。

マロンのようにある日突然帰ってこなくなったらどうしよう、姿が見えないと不安にかられる。

マロンでもそれ以前に亡くなったねこでも、いなくなって初めて、自分がその存在をどれだけ愛していたか、ある意味どれだけ依存していたかかがわかる。壁に手をついたらそこからぼろぼろっと崩れた、ようなイメージがずっと心を占めていて、なかなか立ち直れる気がしない。

我が家の場合、自分の生きる場所を選ぶのは彼らであって、ニンゲンはなるべく快適な寝場所やご飯を用意して待っているだけ、なのかもしれない。

陰陽マークでなければ相似形で寝ていることも多かった、びっくりとマロン。

アンモニャイトが2つ、2021年1月

びっくりはさびしくないのかな。マロンの行動半径にちゃっかり入ってけろっとしているようにも見える。その一方で、ねこなりに何かを感じ取って、バランスを取っているような気もする。

今日もびっくり、ノッティとも、夜は帰ってきてくれた。ありがとう、本当にほっとする瞬間。しっかり食べて、ちゃんと眠ってね。

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