#9 スペインの食事時間

スペインの首都マドリッドはロンドンのグリニッジを通る子午線より西にあるにもかかわらず、スペインはイギリス時間ではなく、イギリスの東にあるパリやローマと同じ時間帯を採用しているため、相対的に「日の出が遅く、日の入りも遅い」国です。

個人的にはこのことが、慣習としての(非常に遅めの)食事時間に影響していると思われるのですが、ここからはるか東のイタリアでも食事時間は日本より遅いようなので、一概にそのせいとも言い切れないかもしれません。

昼食の時間が遅すぎる!

いずれにしても、どうにも慣れないのがランチの時間です。午後2時開始なら早い方で、スペイン国営放送の「お昼のニュース」に相当するものが3時から始まるところをみると、3時が平均なのかもしれません。

通っていた専門学校も、授業が終わるのが2時10分で、それまでにランチの時間はなく、あったのは午前11時過ぎの30分休憩のみ。この30分の間にみんな、家から持ってきたボカディージョ(バケットサンド)やフルーツで小腹を満たします。学校近くのバルも、この休憩に合わせてボカディージョを売ります。学校が終わって村へ帰り、お昼を食べ始めるのはどんなに早くても3時前でした。

午前中の軽食

セゴビア市内でも11〜12時頃は、カフェやバルでコーヒーを飲みながら軽食をつまむ人の姿が目立ちます。この「軽食」は、チュロスやクロワッサンなども一般的ですが、「おつまみ」的なトルティージャ(じゃがいもなどの具入り卵焼き)やクロケタ(クリームコロッケ)なども選べることが多いです。

カフェ・コン・レチェ(カフェオレ)とトルティージャのモンタディート(ミニサンド)

夜ご飯も遅い

遅いお昼のあとは、夜の食事もそのまま後ろ倒しになります。午後9時はやはり早い方で、我が家は10時前後のことが多いです。レストランも、午後に一旦閉めるお店のディナータイム開始は8時以降のところがほとんどです。

そんなサイクルなので、観光客の方がレストランでお食事されたい場合、ランチなら午後1時以降、ディナーなら午後8時以降を目安に遅めに設定される方が、お店の選択肢は増えると思います。午前午後通しで開いているお店もありますが、バルを併設しているお店は念のためレストラン利用の時間を確認した方がよいでしょう。

「そんな遅くに食事をして、身体によくないのでは」と思われるかもしれませんが、私の知る限り、夕飯は軽めで昼食をしっかり食べる傾向にあるようです。

商店の多くも2時に一旦閉まる

なお、セゴビア市内であっても、飲食店以外の商店の多くは午後2時に一旦閉まります。その後5時(早いところで4時)から開いて、夜8時前後まで営業、というお店が多いと思います。

要は、商店であってもランチ休憩の時間が長く、昼食後のシエスタも十分できる?わけですが、お客としてはその時間は用が足せなくなります。

マドリッドなどの都市ではお昼の時間も関係なく開いている店が多いですが、セゴビアでは2時を過ぎると店が一斉に閉まり、客足もぱたっと途絶えるので注意が必要です。

午後2時前まで「おはよう」でOK

午前午後の感覚も、午後2時頃を境に「おはよう(ブエノス・ディアス)」と「こんにちは(ブエナス・タルデス)」が切り替わる感じで、正午(12時)を過ぎても「おはよう」と挨拶されることがほとんど。そして、「こんにちは(ブエナス・タルデス)」は夜7時くらいまでは違和感なく遣われています。

スペインの食べ物や習慣にはほぼ慣れてきたものの、この食事時間とそれにまつわる生活時間帯だけはいまだに戸惑います。でも、スペインも日本に負けず劣らず長寿国ですから健康には影響なさそうですし、きっとこの国の気候や国民性!に合っているんでしょうね。