#14 ひなげしの季節

朝晩の冷え込みが少しずつ和らいできました。

とはいえ、6月までダウンのコートをしまわない方がいい、というのはたった4年半住んだだけでも実感します。去年も6月に暖炉をつけなければならない日がありました。

さすがにダウンコートはもう着ないものの、セーター類はまだしまっていません。

それでも5月は、鮮やかな色の野花が咲き始め、6月にかけてひなげしの赤をそこここに見ることができます。

ある夕方の散歩

4月にセゴビア市内で仕事に就いてからというもの、週に2、3回は出かけていた夕方の散歩もぱたっと行けなくなってしまいました。1ヶ月以上経って、やっと少し出かける気になったので、村の東側の葡萄畑コースを歩きました。

夕方、といっても今日(5月23日)のセゴビアの日没は午後9時34分。暗くなるのは10時近いです。午後7時8時でもまだ十分明るく、散歩は十分可能です。

東側の葡萄畑までの一本道はゆるやかな上り。少しずつ傾いていく夕日を背に、ゆれる麦の穂の海がきらきらして美しい。そして、ひなげし。

麦畑のへりを彩るひなげし

葡萄畑

何度か足をとめて、大地の涼やかな風とやわらかな夕日の光を感じ、足元のひなげしや野花に目をやり、また歩き、を繰り返していると、葡萄畑に着きます。

村の東側の葡萄畑、向こうに見えるのはボデガ(ワイナリー)

葡萄樹たちは、ちょうど芽がだいたい出揃って花の穂(まだ蕾です)が顔を見せてくれていました。

葡萄の花の蕾、品種はテンプラニージョ(赤ワイン用)
ひとつの穂がひとつの房になる

この発芽期は、地中深くに根を張って水を吸い上げ、植物としての生命力をまさに「開花」させる葡萄のパワーを感じられる時期でもあり、葡萄樹に元気をいただけるようなきもちになります。

ゆっくりと坂を下って帰る

葡萄畑で深呼吸をして、また一本道を下って帰ります。今度は沈みゆく夕日に向かって。

光の加減で違った表情を見せるひなげし

ひなげし、まだつぼみもたくさんあるので、もう少し楽しめそうです。暑くも寒くもないこの季節の散歩はまた格別です。